「お父さん審判」改革は野球人口減少の歯止めとなりうるか

こんにちは、メルマウです。

今回は、「お父さん審判」の在り方と試合運営について、思うところを書いていきます。

僕自身は、選手たちの「お父さん」が審判として活躍されるような組織には所属しておりませんが、子供のころ所属していたチームではコーチがチームメイトのお父さんで、その人たちが公式戦でも審判を務めてくださっていました。

しかし現状は、お子さんが卒業すると離れてしまう親御さんが多く、そうなるとまたチームや大会の運営をお手伝いしてくれる方を見つけなおすことになってしまうそうです。
そうなると引き継ぐべきところもうやむやになってしまうでしょう。

でもこれは、学童野球などの現場のみならず、日本のアマチュア野球界には共通してある問題なのではないでしょうか。

〇そもそも論:「連盟」でありながら組織化されていない

子供たちの心身の発達のためにスポーツをやらせたい、では野球をやらせてみよう。
そう思っただけなのに、いざお子さんを野球チームに入れさせたら、お手伝いを強制される、そんなつもりじゃないのに!ってなることはあるでしょう。
ただこれは大人にも言えることで、全軟連の各支部では所属しているチームから審判を出し合って試合を実施しているところも多いです。

これだといわゆる学生の練習試合と一緒で、せっかくの試合なのに審判としてグラウンドに立たなくてはいけない控え選手と同じ、犠牲の気分です。

つまり、「連盟」といいながらも実際は自主運営に近い形になっているわけです。
これが高校野球以上のカテゴリーの野球とは一線を画すところではないでしょうか。

〇「審判や運営委員はボランティア」には限界がある

親御さんにとってその負担が多すぎます。ただでさえ子供たちに道具を買い与え、月謝を支払っているのに、そのうえお手伝いまで…。練習の際はお茶当番をし、試合の際は送迎に審判と、よほど熱心でないと続かないようなことが強制されています。
これらはどれも1つの役職レベルです。これらをすべてボランティアで賄おうというのは限界があると思います。

〇「プロフェッショナル」の意識を

ですから、これらの役割を「プロフェッショナル」化できないものかと思います。ある程度の保証がないと、誰にも利益がもたらされません。
協力してくれる方には最低限交通費程度の日当を支払ったり、事前に月謝を安くしたりするなどの金銭的なものから、講習会や研修会の主催・参加斡旋などの実業的な支援を行っていく必要があると思います。

〇結論:「お父さん審判」ではなく「連盟審判員」を

話が膨らみすぎてしまいました。
ボランティアで誰かのお父さんにやってもらうのではなく、きちんとしたスキルを持ち、ユニフォームではなく審判服を着た「審判員」さんにグラウンドに立ってもらうようにするべきです。

選手たちも、顔見知りのお父さんたちがバラバラのユニフォームで曖昧・あやふやなアンパイアリングのもとで試合をするよりも、きちんとした審判員さんたちがきびきびとした試合運営をしてくれるもとで試合をした方が、ほどよい緊張感で試合に参加できるのではないでしょうか。

そしてまずやるべきは、その「審判員」として活動してくれるお父さんたちを呼び込むため、各野球チームや組織は選手だけではなく裏方の募集も怠ってはいけません
親御さんたちの強制お手伝いを減らすことができれば、子供たちに野球をやらせてあげたいと思う親御さんも増えていくのではないでしょうか。


なかなか頭を絞って書いたつもりですが、やっぱりこういった面は論だけで解決の道を見つけることは難しいですね。
今後もこう言った面は考えを巡らせていきたいと思います。


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