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規則4.03(e)適用!しかし…?

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こんにちは、メルマウです。  雨、雨、雨…。もう7月も終わろうとしているというのに、一体いつになったら梅雨は明けるのでしょうか。 ただでさえオンライン授業で家から出る機会が大幅に減ってしまっているのに、これでは気分もだだ下がりです(´;ω;`) あ、それとは反対に体重の数値は上がっていますね!(-ω-)/ ともあれ、少しでも希望があるのであれば試合はやりたいもの。というわけで、本日は雨が降りしきる中なんとか試合を消化すべく行ってまいりました。 グラウンドの水はけは悪くないようで、朝現地に到着した時には水たまり1つなく、「これは行ける!」と思いました。チームの皆さんに協力していただきグラウンドの準備を…していたところ、降ってきてしまったのです(*´Д`*)。。。 今日の試合はとある大会の試合でして、3回に得点差コールドが設定されている=試合成立は3回ということから、二人制塁審の相方となんとかそこまではやろうと、プレイをかけました。 がしかし、雨の勢いは衰えないどころか強くなっていき、1回の裏が終了する頃には内野フィールドに水が浮いてきてしまいました。 ただ選手たちは元気よく走り回っていて、ホームランも飛び出し、自分としても「まだいける…もうちょっと頑張って耐えてくれ…」とひたすら念じておりました。 ところが、その思いは天に届かず? バッターボックスが浸水してきてしまったので、やむなく中断しました。 さて、ここで野球規則上定められている「中断」に関するルール(関連含め)を見てみましょう。 規則4.03(e)  ホームチームの打順表が球審に手渡されると同時に、競技場の全責任は、各審判員に託される。そして、その時を期して、球審は天候、競技場の状態などに応じて、試合打ち切りの宣告、試合の一時停止あるいは試合再開などに関する唯一の決定者となる。  球審はプレイを中断した後、少なくとも30分を経過するまでは、打ち切りを命じてはならない。また球審はプレイ再開の可能性があると確信すれば、一時停止の状態を延長してもさしつかえない。 例えばプロ野球の場合、試合開始5分前に両チームの監督とその試合を裁く審判団がホームベース付近に集合し、メンバー表の交換(最終確認)を行います。それ以前であればホームチームが試合の実施に関する決定権を有していますが(連盟管理試合を除く)、それを機に試合進行に関

2020年後半戦、スタートぉぅ!!

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こんばんは、メルマウです。 今日から7月ですね!もう既に今年が半分終わってしまったとは…Σ(・ω・ノ)ノ! さらにその半分近くをあのウイルスとやらに奪われてしまっているので、何とも物足りない感があります。 さて、そんなところで自分の近況ですが、6月初旬に2ヶ月半ぶりにグラウンドに立ってからというもの、その翌週とさらにその次で3週連続きちんと審判をやっておりました👍 6月14日の日曜日には実に3ヶ月ぶりとなる二人制をやりまして、感覚の“にぶり”を痛感しました(;_:) やっぱりブランクってやつは恐ろしいです。 翌週の21日と合わせて、その2週はどちらも雨に打たれながらの審判でしたので、帰宅後の道具のメンテナンスが大変でした(◎_◎;) まぁその汚れも、グラウンドに立てたことの喜びの表れ、ってことで(文学風笑) その翌週は資格試験を受けに行くため審判活動はお休みをいただいたのですが、大雨で結果的に試合が無くなってしまった仲間が多かったようで、残念でした。 自分は普段から、NPB審判部のオフィシャルサプライヤーである某メーカーさんの(ここで名前を出していいのか?)用具を愛用しているのですが、今回は政府からの“一律10万円”給付金のおかげで、いくつか新調することができました。 そのうちの1つである審判用ベルトを14日に早速使用したのですが、「なんで最初からこれを買って使わなかったのだろう」と思うくらい良かったです。それまでは普通の野球用ベルト(選手がユニフォーム着用時に使用するやつ)を使っていたのですが、それよりも太く厚くて、ボール袋との相性が抜群です!…って、同じメーカーのもの同士だから当たり前か(*'▽') バックルがかっこよきです! この他にも、スラックスを1本と普段着用の物をいくつか購入しました。 余談ですが、このメーカーさんからは今月中旬にアンダーシャツ素材で作ったスポーツマスクが販売されるそうです! 手に入れられるようになったら、早速購入したいと思います。 21日にはようやくの今季20試合目を迎えることができたのですが、その日は少々面白い…?体験をしました。 その日は午前中に2試合、いずれも別の球場で試合を担当してから、さらに別の会場で19時~のナイター最終枠を担当することになっていました。2試合目まで終わってから少し時間がありましたので、ど

今年のアンパイアスクールは...

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こんにちは、ソルミです! みなさま、お久しぶりです! ちょっとソルミは色んなことでバタバタしていてブログを書かせていただく時間がなくて2回目の投稿になります(笑) そして、みなさまあけましておめでとうございます! なぜ、自分があけましておめでとうございますと言っているのかといいますとこのブログを書いている日(6月19日)が日本野球機構、NPBの開幕だからです! もう、やっとこの日を待ちわびていて開幕が出来たことに本当に感謝です。 ところで、このコロナ自粛期間中にも残念なお知らせが審判界の中ではあったと思います。 それは、毎年12月末に開催されていたNPBアンパイアスクールが今年は中止になったということです。 詳細はこちらからどうぞ。  https://npb.jp/news/detail/20200608_02.html ソルミも、今まで1度だけですが参加したことがあります。中には、スクール期間中でもリタイアをしている方がおられるそうで、どんなものなのかまったくわからずにその時は参加しました。 その時に初めて出会ったのか、メルマウさんです! まさか、メルマウさんとブログを書くことになるとは...笑 そして、1週間をロッテ浦和球場で過ごしました。初日からGO STOP CALLを繰り返し何度もしたり最終日が近づくにつれて内容のレベルもあがっていきました。 最終日の前の日のテストは受講生全員が2名ずつ試合形式でやっていくんですが終わったときの拍手は本当にうれしかったといいますか1週間が終わったんだなという気持ちがありました。 ちょっと、内容について細かく書くのはダメかもしれないのでこれぐらいにしておきます。 ちなみに、2人制を推奨している主なリーグでさわかみ関西独立リーグ( https://kandok.jp/ )が6月13日に開幕したそうです! 開幕戦は、13日、14日共に4人制で行ったそうですが普段は2人制だそうです。もしよろしければ、NPBアンパイアスクールが2人制というのもあるのでその勉強として見に行ってみてはいかがでしょうか? それではまた! 読了後ポチっとお願いします!☞

2ヶ月半ぶりにグラウンドに立ってきた!けど…【審判日誌】

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こんにちは、メルマウです。  一昨日、超~久しぶりにグラウンドに立ってきました! 実に2ヶ月半ぶりの審判でした。 自粛明け初日は草野球を2試合裁いてきました。 コロナウイルスの感染が拡大してからというもの、完全に日常が壊されてしまいました。 ようやく緊急事態宣言が解除され世の中も動き出しましたので、第2波が来ないことを祈りながら徐々に徐々に平常を取り戻していきたいですね。 そういう僕は夏までオンライン授業が継続され大学に登校することがないので、気持ち的に平常に戻るにはまだまだ時間がかかりそうですが…( ̄▽ ̄;) というわけで、今回は一昨日の試合を振り返って審判日誌を書いていきます! 〇ただいま話題沸騰中!?「マスクonマスク」はどんな感じ?? 以前の投稿でも触れましたが、韓国と台湾のプロ野球では審判員が試合中にマスクを着用しています。 日本のプロ野球でも練習試合が再開されましたが、球審はマスクを着用されています。 確かに球審はキャッチャーとバッターの近くにいて、1試合に200~300回ほどコールをするので、 飛沫を飛ばしてしまうことは多い と思います。 が、やはりマスクをしながら運動というのは…熱を体外に放出することができなくなり、特にこれからの時季だとそれによって 熱中症のリスク が高まります。 社会人以上の各アマチュア団体では、球審のマスク着用に関して以下のように通達が出ています。 全日本野球協会→ 義務 全日本軟式野球連盟→ 推奨 。義務ではない (参考) 全日本軟式野球連盟ホームページ 全日本野球協会ホームページ さて、そんなマスク着用を試してみた自分の感想は… とにかく 暑い (´Д`υ …といったごく当たり前のものでしたが、 この感触は結構大事 です。 というのも、 この暑さが普段と違ったものだということを認識しないと、普段よりもさらに水分補給をしないといけないという意識が薄くなってしまう と思うのです。 熱中症は時に無意識のままで起こります。ですからいつもとは違うということを頭に入れておいて、試合中の水分補給と体の冷却は欠かさないようにしましょう。 また試合途中からサングラスをかけたのですが、吐息が上がってきて少し曇ってしまうので、そのあたりの対策も考えないといけません。 〇2ヶ月半ぶりで的確なジャッジはできたのか 意識すべきことが増えた中、10週間も

野球ルールのよくある勘違い:ランナーとぶつかったらアウト?【肉体的援助】

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こんにちは、メルマウです。  本日、夏の甲子園の中止が正式に発表されました。 …残念としか言いようがありません。 自分も野球ロスすぎて、このブログのネタが全く浮かばない日々が続いています(-_-;) そんな中、皮肉にも今日高校野球の試合動画を観ていて浮かんできたことがあるので、書いていきたいと思います。 ✖ ランナーと仲間(攻撃側のメンバー)が接触したらアウトになる ✖ 〇「援助」とはなんぞや まず、僕が今回視聴したのはこの動画です。 試合の詳細などはYouTubeで開いて概要欄などを見てください。 内容としては、サヨナラホームランを放ったが、その前の走者がホームベース付近に来ていたチームメイトと接触したので、守備側がアウトになるのではないかと訴えている場面です。 〇実際はどんなルールなのか では、守備側がそう訴えた根拠は何でしょうか。 そもそもはどんなルールなのか見てみましょう。 規則6.01( a) 打者または走者の妨害 次の場合は、打者または走者によるインターフェアとなる。 (中略) (8)三塁または一塁のベースコーチが、走者に触れるか、または支えるかして、走者の三塁または一塁への帰塁、あるいはそれらの離塁を、肉体的に援助したと審判員が認めた場合。 本来は、 ベースコーチ が、 ランナーに 触れてその走塁をアシストしてはいけない 、というルールです。 また記載の通り、「肉体的に援助したと 審判員が認めた場合 」にアウトになりますので、接触したとしてもそれが援助だと判断するか否かは審判員に委ねられています。 ですので、「触ったらアウト」というのは誤解です。 〇ベースコーチ以外がアシストしたら? ただこの映像のシーンでは、触れているのはベースコーチではありません。 また審判員は肉体的に援助したと判断していないので、そのまま試合終了となりました。 では、 ベースコーチ以外の攻撃側メンバーがランナーに触れて走塁をアシストした場合 はどうなるのでしょう。 「野球審判員マニュアル 第3版」 (今日第4版が発売になりました!) には、その点についても記載されていますので引用します。 145ページ  ベースコーチ以外の者が、走者に肉体的援助(後位の走者が前位の走者をつかんだり、向きを変えたり、次打者が本塁を踏み損ねた走者を押したりなど)を行った場合は? ――“追い越し”をしな

「新しい生活様式」ならぬ「新しい試合形式」を考えてみた(草野球編)

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こんにちは、メルマウです。  先日から大学のオンライン授業が始まりました。授業といっても、ほとんどの講義は課題に取り組むだけなので、これではまるで通信教育です。(-_-;) 初日は色々と手こずった部分もありましたが、何とかこのまま8月まで(◎_◎!)頑張っていきます…。 さて、一部地域で緊急事態宣言が解除され、収束に向けて一歩進んだ…と思いたい新型コロナウイルスの状況ですが、政府の専門家会議が 「新しい生活様式」 を提案していることはご存じでしょうか。 新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」を公表しました[厚生労働省HP] 感染症拡大防止のために、我々一人ひとりが生活の中で意識するべきことがまとめられています。 身体的距離を確保する・マスクを着用する・手洗いを入念に行う などの基本的なことの他に、 できる限り移動を控えたり、人と会ったときはその記録を残したりしておく ことなどが提案されています。 詳細は↑のサイトをご覧いただきたいのですが、娯楽・スポーツ等については ・公園はすいた時間、場所を選ぶ ・筋トレやヨガは自宅で動画を活用 ・ジョギングは少人数で ・すれ違うときは距離をとるマナー ・予約制を利用してゆったりと ・狭い部屋での長居は無用 ・歌や応援は、十分な距離かオンライン といったものがあげられています。 そこで今回は、これを野球の試合にも生かせないかと思い、「新しい試合形式」なるものを僕なりに考えてみました。 ※あくまで素人考えなので、以下のそれぞれに何かしらの根拠を持っているわけではないことをご了承ください。 韓国のプロ野球では、審判員はマスクを着用されていますね。 試合のカテゴリーとしては、本当はプロ野球についてなども考えてみたいのですが、さすがにプロの運営については無知でありますので、普段関わることの多い“草野球”においてこういったことはできないかな、といった提案です。 選手と審判について、考えてみます。その他細かいところでいい案があったらコメントくださいね。(´・ω・) 〇試合前後 選手・審判共通 ・必ず現地で全て着替える。少なくとも帰りはそのままの服装で帰らない。 ・着替え場所も、車で行ける人はできる限り車内で着替えて、更衣室は必要な人だけが利用する。もしくは時間差で利用するために、時間に余裕をもって会場に向かう。 ・以後試合が終わるまで

野球人の3割しか知らない:審判のジェスチャー[迷ったら審判を見よ!]

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こんにちは、メルマウです。 昨日、残念なニュースが飛び込んできました。 今年記念すべき70回目を迎える予定であったプロ野球オールスターゲームと、二軍選手が出場するフレッシュオールスターゲームの中止が発表されました。 また開幕日の決定も先送りされました。あとどれだけ我慢すればいいのやら…。 そしてこの記事を書いている最中(16時)、さらに悲しいニュースが! 今年度の全日本大学野球選手権の中止が発表されました。 う…うわあぁぁ(´;ω;`)… 野球のない夏なんて迎えたくないですね。 緊急事態宣言の解除が見えてきた地域もあるようですが、正直まだ不安です。 早く解除されてほしいのはもちろんなのですが、だからといってすべて元通りというわけではないということを頭に入れておかなくてはいけません。 そんな中ですが、先日我々審判員と一部界隈の(?)ファンにとっては待望の動画がNPBのホームページにアップされました! NPB審判員によるジェスチャー解説動画「PLAY BALL TEAM13」を公開! プロ野球の“13番目 のチーム ”である審判員の方々による、審判のジェスチャーやコールについてのレクチャー動画となっています。 そう、僕らはこういう動画を待っていたんです!!(*^▽^*) 〇審判の理解は野球の理解につながる 多くのスポーツには審判員がいますが、とりわけ野球は審判員が判定をしないと試合が進まないスポーツです。 さらに言うと、 野球のルールは非常に複雑な部分が多く、現役選手でも何かと混乱しがち です。 でも、そういった珍しいプレイや混乱するようなプレイが起きた場合でも、 審判員は必ず何かしらの判定を下します 。 ということは、そういったときは まず審判の判定を確認すればある程度解決ができる わけです。 そのためには、 審判員がどういった状況の時にどんなジェスチャーとコールでどういった趣旨の判定をするのか 頭に入れておかなくてはいけません。 …いけません、というと言いすぎかもしれませんが、頭に入っていればいざというときにその知識が役に立ちます。 〇画期的な“情報源” そういった情報は、インターネットで検索をかければいくらでも出てきます。 が、団体やカテゴリーによって様々なやり方があり、たとえ大手(法人格)の団体が出していたとしても、そういった情報に当たる人はある程度予備知識が

プレイバック審判日誌:盛大に規則適用ミスをやらかした試合【指名打者のルール】

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こんにちは、メルマウです。 今日は暑いですねー。ι(´Д`υ)アツィー 前回書いたように、今年も猛暑なのでしょうか…。 暑い中野球をやるなら頑張れますが、ずっと家にいると鬱陶しいだけですね。 さて、前回に引き続き「プレイバック審判日誌」を書いていきます。 〇プロではあるのに、アマチュアには不人気なルール プロ野球パ・リーグでは採用されていて、セ・リーグや多くのアマチュアではあまり採用されていないルールといえば何でしょう。 そう、 「指名打者(DH)」 です。 初めて指名打者が採用されている試合で球審を務めた時、やってしまったのです…。 指名打者のルールは 規則5.11 にまとめられていますが、簡単に書くと、 ・ ピッチャーに代わって打つバッター を決める。 (a)(1) ・最初に決められた指名打者は、相手の 先発ピッチャーに対して最低1回は打席に立たないといけない (先に先発ピッチャーが交代した場合を除く)。 (a)(2) ・指名打者を決めなくてもいいが、 必ず試合前には決めないとその試合では使えない 。 (a)(3) ・指名打者の 打順は固定で、動かせない 。 (a)(7) といったものです。 何ら難しいことはないようにも思えますが、なんせ 9人vs9人が原則であるはずの野球に、10人目のプレイヤーが加わる のです。 難しいのは、指名打者と選手交代が織り交ざったときです。。。 〇レベル別指名打者の選手交代ルール:レベル1 指名打者に直接選手交代がある場合は、まだ簡単です。 指名打者に 代打 →以降 そのバッターが 指名打者 (a)(4) 指名打者が出塁、 代走 →以降 そのランナーが 指名打者 (a)(6) 〇レベル別指名打者の選手交代ルール:レベル2 これ以降は 指名打者が消滅 することになります。 打席に立っていなかった 投手が打席に入る 場合→ 指名打者の打順に入る 。 指名打者は退く。 (a)(10) もしくは逆に、 指名打者 が 投手になる → 指名打者の打順に入る 。 (a)(9) 〇レベル別指名打者の選手交代ルール:レベル3 投手が交代する場合。 ・野手が投手になる 2 パターン シート変更だけ →元ピッチャーの野手は 指名打者の打順に入る 。 新しい

プレイバック審判日誌:人間の骨が折れる瞬間を生で見てしまった試合

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こんにちは、メルマウです。 昨日、一昨日とネタを模索しておりました。(笑) 今回は「プレイバック審判日誌」として昔の試合を振り返って書いていきたいと思います。 〇昨年の夏は事故が多発した 今さらですが、昨年の夏は猛暑でした。ι(´Д`υ)アツィー スポーツには怪我が付き物ですが、暑いとどうしても 「体が温まっている」と勘違い してしまい、 準備運動を怠ってしまいがち です。 しかしながら身体は嘘をつきません。十分な準備もなくいきなり負荷をかけてしまうと、怪我につながります。 スポーツを生業にしているプロ選手ですら毎日のように体を動かすのですから、僕らアマチュアはもっと気を使わないといけません。 幸いにも、自分は過去一度も熱中症で倒れたことはありません。 が、昨年は選手が熱中症になって途中でギブアップ交代した場面を2回、さらにギブアップが続出して選手が足りなくなり、試合ごと棄権した場面を1回見ました。 〇恐ろしい怪我 最恐の事件はとある企業主催の大会で起きました。 それまで普通に投げていた右投げの投手が、突如三塁ベンチに向かって投球したのですΣ(・ω・ノ)ノ! 何が起こったのかよくわからず、そういえば巨人の澤村投手が昔そんな投球をしたことがあったな、なんて思いながら( ´艸`)ランナーに進塁を指示しました。 が、そのときでした。ピッチャーが悲痛な訴えをしたのは…。 「 肩抜けました… 」   一同「!?!?!?」 ピッチャーが右腕を抑えながら、マウンドで倒れこんでしまったのです。 思えば、投げる瞬間になんか変な音がしたような…。 とりあえずそのピッチャーは交代させ試合を続行しましたが、かなり傷みが激しかったようで、試合途中に救急車が来て運ばれていきました…。 〇後日 「投球骨折」 と判明 大変なことが起きたな…と思いながらその日の審判を終えましたが、数日後に結構重症であったことが判明しました。 実はそのチームはYouTubeで動画投稿をしているチームで、その試合の様子も、またそのピッチャーの容態報告も動画にして投稿していました。 病院での診断結果は 「投球骨折」 というものであったそうです。 自分自身詳しくはないのですが、 誰でもなり得る怪我である とのことです。 あの時に聞こえ

野球ルールのよくある勘違い:「危険球退場」はプロ野球独自のルール

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こんにちは、メルマウです。 静かーにGWが終わってしまいました。 あと3週間…せめて6月からは野球ができるように、もう少し我慢しましょう! さて、前々回に「退場処分」のその後の報告義務について書きました。 ( 野球人の3割しか知らない:審判員も「始末書」を書かないといけない ) 今回はプロ野球で稀に発生する事件、「危険球退場」について書いていきたいと思います。 ✖ 投球が頭に当たったら ピッチャーは退場というルールがある ✖ 〇そもそもはどんなルールなのか アマチュア野球でも、残念ながら頭部に投球が当たってしまうことはあります。 ですが、プロ野球のような一発退場とは若干ニュアンスが異なります。 そもそもは、 バッターを狙って投球するという、非スポーツマン的な行為を禁止するルールである 点をまず確認しましょう。 規則6.02(c) 投手の禁止事項 (中略) (9) 打者を狙って投球すること。このような反則行為が起きたと審判員が判断したときには、審判員は次のうちのいずれかを選ぶことができる。 (A)その投手またはその投手とそのチームの監督とを試合から除く。 (B)その投手と 両チーム の監督に、再びこのような投球が行われたら、その投手(またはその投手の後に出場した投手)と監督を退場させる旨の警告を発する。 (中略) 【原注】 (前半後述)   打者を狙って投球することは、非スポーツマン的である。特に頭を狙って投球することは、非常に危険であり、この行為は許されるべきではない。審判員はちゅうちょなく、本項を適用しなければらない。 言うまでもなくこのような投球は大変危険であり、特に故意に行われたような悪質な場合は絶対に許されるものではありません。 なおご覧の通り、「危険球」というワードは野球規則には登場しません。 この規則を適用する際のキーポイントは、 ピッチャーが 意図的に バッターを狙って投球したか否か です。その部分の判断は審判員に一任されているところですから、きちんと状況を見極めて適用するか否かを決めます。 投球が意図的であったかどうかは一に審判員の判断による。判断に当たっては、 投手の技術レベルを考慮 し、 意図的な投球であったかどうかを見極めないといけない 。審判員は投球が意図的であったかどうか

野球ルールのよくある勘違い:「“振り逃げ”」は振ってなくてもいい【野球の造語シリーズ】

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こんにちは、メルマウです。 連休最終日ですね! 緊急事態宣言が延長されまだまだ我慢の日々が続きますが、今後とも前向きに頑張っていきましょう(^^) 自分は気分を上げるために、今日このあと髪を切ってもらいに床屋へ行ってきます。(笑) さて、今回は「 野球ルールの造語(規則にはない俗称) 」の代表格である「“振り逃げ”」について記していきます! 付随するルールについても書いていきますね。 〇まずは概要 規則のこれについて書かれている部分を確認しましょう。 5.05 打者が走者となる場合 (a) 次の場合、打者は走者となる。 (中略) (2) (A)走者が一塁にいないとき、(B)走者が一塁にいても2アウトのとき、捕手が第3ストライクと宣告された投球を捉えなかった場合。 (中間後述) (3) 投球が地面に触れた後、ストライクゾーンんを通過しても ボール であり、 (中略) ただし、2ストライク後打者が打ったがバットに当たらなかったときは、捕手がそのままつかんでも“捕球”したものとはみなされない。 5.09 アウト (a) 打者アウト 打者は、次の場合、アウトとなる。 (中略) (3)0アウトまたは1アウトで一塁に走者がいるとき、第3ストライクが宣告された場合。 【注】0アウトまたは1アウトで一塁(一・二塁、一・三塁、一・二・三塁のときも同様)に走者がいた場合には、第3ストライクと宣告された投球を捕手が後逸したり、またはその投球が球審か捕手のマスクなどに入り込んだ場合でも、本項が適用されて打者はアウトになる。 この2ヶ所に書かれていることが、“振り逃げ”の基本的なルールです。 お気づきのように、 「振り逃げ」 という用語は一切登場しません 。 が、ひとまずは“振り逃げ”として進めます。 ますこれが発生する条件としては、 ・ 一塁にランナーがいないとき (アウトカウント関係なし) ・ 2アウトのとき( ランナーの所在関係なし ) です。それ以外の場合(0アウトか1アウト、ランナーが一塁にいるとき)はできません。 上記の条件で、“振り逃げ”ができるのは ・ 第3ストライクが宣告されたものの、キャッチャーが ちゃんと捕れなかった とき です。(※例外あり、後述) ポイントは 第3ストライクであること

野球人の3割しか知らない:審判員も「始末書」を書かないといけない

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こんにちは、メルマウです。 前回新コーナーを始めましたが、書き忘れていたのがありました(笑) 今後も思い出す度にどっちかやります( ´艸`) ところでみなさん、お仕事でトラブルを起こして始末書を書かされたことはありますか?(*´Д`) 自分は以前飲食店でアルバイトをしていた時に一度あります。((+_+)) 実は野球の審判員にも、始末書を書かなければいけないときがあります。これは規則で定められています。 どんな時に書かなくてはいけないのでしょうか。 またそれを誰に提出するのでしょうか。確認していきましょう。 ま、ろくなことにはならないので自分はできるなら一生書きたくないですが… 〇どんなときに、誰に、いつまでに? 規則8.04 審判員の報告義務 (a) 審判員は、すべての規則違反またはその他の報告しなければならない出来事を、 試合終了後12時間以内にリーグ会長まで報告する義務 がある。ただし、 監督またはプレーヤーを退場させた試合には、その理由を付記することを必要とする。 (b) 審判員がトレーナー、監督、コーチまたはプレーヤーを次の理由で退場させた場合には、 審判員はその詳細を4時間以内にリーグ会長に報告する義務 がある。 すなわち、これらの人々が、審判員、トレーナー、監督、コーチまたはプレーヤーに、野卑不作法な言を用いて黙過できない侮辱を加えたためか、暴力を働いたことが退場理由となった場合がそれである。 (以下後述) 審判員が報告をしなければいけないのは、 主に試合中にトラブルがあった時 です。 退場を宣告した時がその代表例です。 また退場者は出ずとも、両チームに対し警告を発した(警告試合とした)場合なども含まれます。 ここにはどういった形で報告するのかまでは書かれていませんが、 (規則に「…付記」とあるように) 多くの場合は文書で行うそうです。報告書を作成する、ということですね。 事案: 違反行為などトラブル全般 期限: 試合終了後12時間以内     侮辱行為や暴力行為の場合は4時間以内(状況の詳細と退場理由も合わせて報告) 提出先: リーグ会長 〇報告書が提出されたら 報告書を受け取ったリーグ会長は、それに対する処置を決定します。 (c) リーグ会長は、審判員から、監督、コーチ、トレー

野球ルールのよくある勘違い:一塁ベースを駆け抜ける時の方向は?

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こんにちは、メルマウです。 今回から「野球ハナタカになろう!」シリーズの新コーナー、「野球ルールのよくある勘違い」をやっていこうと思います。 趣旨としては、”3割しか知らない”というほどではないけれど、多くの人が勘違いしているであろう事項について記していきたいと思います (こっちが先の方が良かった?) 。 ということで、初回は一塁ベースの駆け抜けについてです。 ✖ 一塁ベースを駆け抜ける時は ファウルゾーンへ走らないといけない ✖ ✖ フェアゾーンへ駆け抜けた場合にタッグされたらアウト ✖ ✖ 駆け抜けた後に二塁に向かう場合は もう一度一塁ベースを踏まないといけない ✖ ランナーの走塁としては一番多いであろう一塁ベースへの駆け抜けですが、そのルールに関しては誤解している人が多いように思います。 〇本塁を除くと唯一駆け抜けができる塁 ベースに付いていないランナーがタッグ(触球)されるとアウトになるのは常識ですが、それが 常に 適用されるのは二塁と三塁。 例外として、一塁だけは打った直後のバッターランナー(打者走者)が全力疾走してくるので、ベースで止まろうとすると危険です。そのため駆け抜けることが認められています。 ※一塁に逆向きに走るとき(帰塁)はこれには当てはまりません。  あくまでもバッターランナーが最初に触れる時のみです。 〇駆け抜けはどの方向へ? 駆け抜けると当然ベースから離れてしまうことになります。 駆け抜けの条件は 1つだけ です。 5.09(b)走者アウト 次の場合、走者はアウトとなる。 (中略) (4)ボールインプレイで走者が塁を離れているときに触球された場合。 【例外】打者走者が一塁に走るときは、 ただちに帰ることを条件としてならば、 オーバーランまたはオーバースライドして一塁を離れているとき触球されても、 アウトにはならない 。 (中略) 【注1】四球を得た打者が一塁に進むに際しては、 ただちに帰ることを条件としてなら 、一塁に触れた後、走り越すことは許される。 ただちに一塁ベースに帰ればOK、というルールになっています。 規則では駆け抜けをどちらの方向にしなくてはいけないか規定していません。 どこでもいい のです。 多くの場合はファーストが送球を受ける

野球人の3割しか知らない:フライでもアウトにならない、超激レアケースがある!?

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こんにちは、メルマウです。 そ…そろそろネタが少なくなってきました(-_-;) ネタください。(笑) 今回は、 ファウルフライを打ち上げて捕られたのにバッターがアウトにならない 、一生に一度見られるか否かのレアケースについて紹介します! 〇まずは概要 該当する部分の規則を確認します。 定義40 INFIELD FLY「インフィールドフライ」 (中略) 【原注】 (中略) インフィールドフライが宣告されたときに妨害が発生した場合、打球がフェアかファウルかが確定するまでボールインプレイの状態は続く。打球がフェアになれば、野手の守備を妨害した走者と、打者がアウトになる。 打球がファウルになれば、野手の守備を妨害した走者だけがアウトとなり、 その打球が捕球されたとしても、打者は打ち直しとなる 。 この文章だけで色々なことが起きていますね(笑) 順番に見ていきます。 〇状況はインフィールドフライのとき まずこれは、インフィールドフライの時に起こり得ます。 インフィールドフライは、 0アウト か 1アウト 、 ランナー一塁二塁 か 満塁 のときに内野フライが上がり、内野手が捕球できると審判員が判断したら宣告されます。 そして 打球がフェア であれば、 捕球されたか否かに関わらずバッターは自動的にアウト になります。 この一連のプレイは ボールインプレイ (←→ボールデッド) です。 打球がフェアであることが成立の条件 ですので、ファウルゾーンに打球が行くと、捕球されればファウルフライ、捕球されなければ(落ちたら)ファウルです。 ※インフィールドフライの条件が揃っていて、フェアかファウルかが微妙なライン際付近に内野フライが上がった場合、審判員は 「インフィールドフライ・イフ・フェア(if fair)」=もしフェアならインフィールドフライ 、と宣告します。 〇守備妨害とは 野球では原則として、 内野エリアのプレイに関しては内野手(投手含む)が打球を処理することが何よりも優先 されます。 バッターやランナーなど、攻撃側のメンバーがその行為を妨げてしまうと、ペナルティとして アウト が宣告されます。 守備妨害は、 発生した瞬間にタイム がかけられ、 ボールデッド (←→ボールインプレイ) となります。 ランナーがフェ

野球人の3割しか知らない:たったの15cmの差で…

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こんにちは、メルマウです。 前回の投稿で、 規則6.01(g) について書きました。 今回はそれに似て非なる、 【注4】 のプレイについて書いていきたいと思います。 〇まず今回の概要 6.01(g) 【注4】投手が投手板を正規に外して走者を刺そうと送球したときには、捕手が本塁上またはその前方に出ることは、正規なプレイであって、打者がこの送球を打てば、かえって打者は守備妨害として処理される。 前回の投稿では、 三塁ランナーがスクイズプレイや本塁盗塁をした際は邪魔をしてはいけない、邪魔をすると打撃妨害とボークが課される 、というルールについて扱いました。 ただし、この 【注4】 にあるように、ピッチャーが投手板(ピッチャープレート)を正しく外してから同様のプレイが起きた場合は、 全く逆に「守備妨害」が宣告されます 。 キーポイントは 投手板 です。 〇そもそもピッチャーとは ピッチャーは9人の野手の中でも異色の役割を持っています。 1試合の中でずっとボールを持っているのはピッチャーだけです。 そしてピッチャーは唯一バッターに対してボールを投げる( 投球 する)ことができるポジションです。 もちろん、打球が飛んでくればそれを処理することもできます。ピッチャーは 内野手の一員でもある わけです。 それだけ特殊なポジションなので、ルールがたくさん設けられ色々な制約が決められています。当然、ピッチャーと内野手では適用されるルールも異なります。 その区別をつけるためにあるのが 投手板 なのです。 〇触れていれば「投手」、触れていなければ「野手」 ピッチャーがバッターに対して投球するときは、手からボールが離れる瞬間まで投手板に触れていなくてはいけません。また一塁・三塁に牽制をするときには、 投手板に付いたままであれば必ずボールを投げなければいけませんが、投手板から足を外した場合は投げるフリ(偽投)だけでもOK です。 ※二塁だけは投手板を外さなくても偽投できます。 投手板に触れている状態でボールを投げる場合は 「投手」としての「投球」 、 投手板を外して投げる場合は 「内野手」としての「送球」 となります。 〇ホームに投げるときはどうなるのか ピッチャーが投手板に付いている状態からは、どこに投げる場合もこの扱いは変わ